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デザインブック

研究テーマを考える

作成を始める前に

 以下のコラムに、指導教員の選び方等について書かれています。研究テーマを決める際には指導教員のある程度のイメージが付いている必要がありますので、まずはこれらを事前に確認してください。

 

☑大学院・研究室・指導教員の選び方(別ページに遷移します)

 

これらを読み、はじめに進学希望の大学院と候補となる指導教員のピックアップを終えてください。それが完了した後に、以下を読んで取り組んでください。

研究テーマについて

 

 研究テーマの設定には、大別して三つの選択肢があります。

 

パターンA:研究室・指導教員の研究テーマの一つを実施することです。このメリットは成果が出ない可能性が小さいため、卒業・修了しやすいことです。また関連テーマの研究費がある場合も多いので、資金も出しやすいというのもあります。デメリットは、「自分で研究をする能力」が身に着きにくいことです。興味が持てないテーマだとやる気が起きにくいということもあります。

パターンB:自分のやりたいことをして、指導教員からはアドバイス・コメントだけをもらうというものです。メリットは、うまくやれれば、「自分一人で研究できる能力」を身に着けられることです。反対にデメリットは、成果が出ずに卒業・修了できない可能性が高くなることです。先生が研究費を出しにくいということもあります。

 

パターンC:上記二つの中間的なものです。研究室・指導教員の研究テーマに、自身の興味を合わせて、新しいテーマを立ち上げるというものです。メリット・デメリットは二つの中間的なものになります。

 

 研究計画書を作成する際にはまず、志望する研究室や指導教員がどれを望んでいるのかを把握する必要があります。しかし実際には難しい場合が多いでしょう。その場合は、パターンCでテーマを立てることが無難です。これは、希望する研究室・指導教員の研究内容をよく理解しており、かつ自分でもしっかり考えているんだという二点をアピールすることができるからです。パターンAは外部進学者では研究計画書作成の段階で選択できないことも多く、実際には候補に入らないことでしょう。パターンBは「それはウチとは関係無いので、他所を受験してください」と言われる恐れが非常に高いため、避けることが無難です。

 

研究テーマの決め方

 

 研究テーマを決めるうえで重要なことは、「素人が思いつくことは大抵すでにやられているか、やる価値の無いものであることがほとんど」ということです。そのため思い付きでテーマを決めることはNGです。では何が、思い付きかそうでないかを分けるのでしょうか?ここでは見込みのある研究テーマを決めるうえでの二つのヒントを提供します。

 一つ目が、「自分がこれまで長年にわたって課題意識を持っていたり、不思議に感じていたりしたこと」を利用することです。これだけだと素人考えかもしれませんが、しかし少なくとも自分の頭で考えた時間はそれなりに長いでしょう。そのかけた時間が、研究テーマとしての深みや説得力に寄与することになります。

 二つ目が、先行研究レビューをしっかりと行うことです。研究とは既存研究の知見に新たな知見を積み重ねる活動なので、先行研究レビューは研究テーマを決めるうえで不可欠です。それだけでなく、適切な先行研究レビューを行うことで、素人の思いつきのようなテーマは既にやられていることに気づき、それに対応してテーマの軌道修正を行っていくことで、そのうちに新規性のあるテーマに着地することができます。

 

課題

 ここまでの内容を踏まえて、実際に研究テーマを決めてみましょう。この段階では、いくつかの候補があってもよく、むしろその方がいいかもしれません。

 以前の課題で文献調査を行うものがありましたが、そちらの成果も活用しましょう。必要に応じて、追加の文献調査も必要になるかもしれません。その場合は面倒くさがらずに取り組みましょう。

 研究テーマの候補がいくつか出たら、ピックアップした指導教員候補の先生方の研究内容と照らし合わせて、親和性を確認しましょう。この段階でマッチしていないことが分かれば、研究テーマを考え直す必要があります。

作成者:井上祐樹

​研究者情報:https://researchmap.jp/yuki_inoue

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